育休6ヶ月、お金のリアル――夫婦の振込額・家計・貯金の減り、全部書く
育休中の収入は、思ったより複雑です。
給付金の振込は2〜3ヶ月に一度。ボーナスは丸ごと消える。月の支出は待ってくれない。
第二子の9ヶ月育休、折り返しを過ぎたところで、6ヶ月分の数字を全部書きます。
第一子のときは、給付金が4ヶ月振り込まれなくて、かなり焦りました。その話は育休給付金が4ヶ月振り込まれなかった話――知らないと詰む落とし穴と事前にやるべきことに書きました。今回は、その失敗を知った上で取った9ヶ月育休です。それでも見えたものがあったので、正直に書いておきます。
- 9ヶ月育休の6ヶ月経過時点での、給付金の振込額と家計の実額
- 最初の振込まで約3ヶ月。無収入期間をどう乗り切ったか
- 貯金は削れた。それでも焦らなかった理由と、削れたお金で買っていたもの
振込のリアル――いつ・いくら入ったか
子どもが生まれたのは1月。私の口座に最初の給付金が振り込まれたのは、4月後半でした。
約3ヶ月、収入ゼロ。
2回目なので知っていました。それでも、通帳の入金欄が空白のまま3ヶ月続くのは、気持ちのいいものではありません。
振り込まれた金額はこうでした。
- 4月後半:約50万円
- 6月後半:約40万円
妻も育休中で、妻の口座にも私の半分程度の額が、同じペースで振り込まれています。
金額が減っていくのは、制度の構造によるものです。給付率は段階的に下がっていく設計になっている。つまり、育休が長くなるほど、入ってくるお金は減っていきます。これも知っていました。知っていたけど、実際に数字で見ると、じわっとくるものがあります。
家計のリアル――出ていくお金
一方で、出ていくお金は待ってくれません。わが家の月の支出は、夫婦合わせてだいたいこうです。
- 住宅ローン:約10万円
- 食費:約10万円
- 日用品:約7万円
- その他:約3万円
合計で月約30万円。ローンと生活費を夫婦でどう分担しているかは、PTの給与で家族を養えるのか――住宅ローン・子供2人・育休9ヶ月の家計リアルに書いたとおりです。
収入側には、太陽光発電の売電が月1万円ほどと、児童手当があります。児童手当は基本的に生活費に入っています。きれいに貯蓄に回せている家庭もあると思いますが、うちはそうではありません。それも正直に書いておきます。

振込は2〜3ヶ月に一度、出ていくのは毎月30万。この時差が、育休のお金の一番しんどいところです。
見落としがちな、ボーナスの穴
もう一つ、書いておきたいことがあります。
育休の給付金に、ボーナスは含まれません。
私の場合、普段は年間で給与3ヶ月分ほどの賞与が出ていました。育休中はこれが丸ごとなくなります。月々の振込額だけ見ると「40〜50万入るなら余裕では?」と思われるかもしれません。でも年収ベースで見ると、減り方はかなり大きいのです。
月々の数字だけで育休のお金を判断すると、ここで見誤ります。第一子のときの私は、ここまで考えていませんでした。
- 最初の振込まで約3ヶ月、収入ゼロ
- 振込額は約50万→約40万と減っていく
- 支出は夫婦で毎月約30万、待ってくれない
- ボーナス(給与約3ヶ月分)は丸ごと消える
で、貯金はどうなったか
正直に書くと、だいぶ削られました。
月30万の支出に対して、振込は2〜3ヶ月に一度。ボーナスもない。計算すれば、当然そうなります。
でも、焦りませんでした。
理由ははっきりしています。育休前に、生活費1年分を貯めておいたからです。
これは第一子のときの反省で、『お金の大学』を読んで家計を整えたことが大きかったと思います。生活防衛資金という考え方を知って、実践しました。妻に「大丈夫?」と聞かれたことがありましたが、「余裕」と答えられました。家計管理はほとんど私がやっていて、余計な心配はさせたくなかった。1年分の備えがあると、この一言が言えます。
ただ、減り続ける残高を見るのは、備えがあっても気持ちのいいものではなかった。「知っている」と「実際に経験する」は、やはり違います。焦らずにいられたのは、備えがあったからです。でも、それで感情がなくなるわけではない。
もう一つ。夫婦で月8万円のインデックス投資の積立をしていますが、育休中も止めていません。給付金生活でも積立を続けられたのは、間違いなくこの備えのおかげです。
第一子のときと今回で、起きていることは同じです。振込は遅いし、貯金は減る。違うのは、知っていて、備えていたこと。同じ現実でも、それだけで景色が全然違います。これはPT転職が怖い。家族・年収・人間関係――アラフォーPT17年目が正直に書く6つの不安を書いたときと、同じ結論でした。
削れた貯金で、何を買っていたのか
通帳だけ見れば、この6ヶ月はマイナスです。
でも、この6ヶ月で買っていたものがあります。
上の子は、ご飯を食べるのがゆっくりで、好き嫌いも多い。仕事をしていたら、朝の忙しい時間に「早く食べて」と急かしていたと思います。育休中は、それにゆっくり向き合えました。下の子の世話に妻が取られて、上の子が寂しそうにしているとき、そばにいられました。
第一子のときはほとんど関われなかった離乳食にも、今回は関われました。出産後、妻が一番つらい時期に、家事全般を引き受けられました。
どれも、お金では買い戻せません。
『DIE WITH ZERO』という本に、金は経験に変えてこそ意味がある、という考え方が出てきます。初めて読んだときは、まだ頭で理解していただけだった気がします。減っていく通帳と、朝ごはんをゆっくり食べる上の子を交互に見ながら過ごしたこの6ヶ月で、少しだけ体でわかった気がしています。
貯金の残高は減りました。でも、後悔はしていません。

上の子の朝ごはんに付き合える平日。これは復職したら、もう手に入らない時間だと思っています。
年収か、時間か
転職を考えるとき、最後はいつも「年収か、時間か」という問いに戻ってきます。
年収が下がるのが怖くて動けない、という話は前に書きました。その怖さは今も消えていません。ただ、この6ヶ月で一つだけ変わったことがあります。収入が減った生活を実際にやってみて、「いくらあれば暮らせて、その代わりに何が手に入るのか」を、数字と実感の両方で知ったことです。
育休は、転職の予行演習のつもりで取ったわけではありません。でも結果的に、「年収か、時間か」という問いを先に体験させてくれた気がします。
育休は残り3ヶ月。答えはまだ出ていません。ただ、この材料を持って復職できることは、悪くないと思っています。
同じように、お金の不安で育休の長さを迷っているPTに、この記事が届けばと思います。
- 貯金は削れた。ただ、生活費1年分の備えがあれば焦らない
- ボーナスの欠落まで含めて、育休のお金は年収ベースで考える
- 削れた貯金で買っていたのは、お金で買い戻せない時間だった
