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主任になってよかったのか|PTが13年かけてたどり着いた答え

主任になってよかったのか―PTが13年かけてたどり着いた答え

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「昇進したくない」という声を、最近よく聞くようになりました。責任だけ増えて、給与はほとんど変わらない。そういうイメージが広がっているのだと思います。

私は大学病院に17年勤めていて、今は主任という立場にいます。なってよかったと思っています。ただし、素直にそう言えるようになるまでには、少し時間がかかりました。

主任になった経緯―「なりたい」と言ったら煙たがられた

うちの法人では、10年前後の経験年数になると主任に推薦してもらう仕組みがあります。私が主任になったのは13年目でした。

ただ、実は10年目の頃に自分から「主任を受けさせてください」と上司に申し出ていました。他部署と対等に話せる立場が必要だと感じていたし、後輩のために動ける範囲を広げたかった。理由はあったつもりでした。

結果、少し煙たがられました。「あの人が先に受かってから」という、謎の年功序列があったのです。さらにその先輩が一度試験に落ちたため、結局2年待つことになりました。今となっては笑い話ですが、当時は正直もどかしかった。

主任試験の中身―知らなかった人が多い「試験がある」という現実

主任になるには試験があります。場所によって異なるとは思います。

内容は、職務規定や育休・年休制度の確認問題、時事問題(私のときはオーバーツーリズムが出ました)、計算問題、一般常識など。そして最後に小論文があり、私のときはドラッカーの「マネジメント」がテーマでした。

たまたま以前「もしドラ」を読んでいたので、小論文はすんなり書けました。準備していたわけではなかったけれど、読んでいてよかったと思いました。

聞いた話では、10年以上前は試験なしで自動的に主任になれたそうです。年々難しくなっているらしく、今後どうなるかはわかりません。

主任になって変わったこと

一番実感したのは、他部署との関係性です。系列病院への異動を経験したこともあり、他部署と連携することの重要性は以前から意識していました。

平社員のときは、看護部の主任に患者さんの離床調整をお願いしても、正直そっけない反応をされることがありました。別に相手が悪いわけではなく、立場が違えば優先順位も違う。それだけのことだとは思っていました。

主任になって同じステージで話せるようになってから、少し変わりました。こちらの意見が通りやすくなったし、会話そのものが変わった気がします。自分の伝え方が変わった影響もあるとは思いますが。

もう一つは、後輩の意見を会議の場に直接届けられるようになったことです。以前は自分も平社員として会議に出ていたので、意見を言う前に一度主任にお伺いを立てる必要がありました。主任と意見が合わなければ、そこで没になることもあった。それがなくなったのは、地味ですが大きな変化でした。

「しんどい」より先に来たもの

主任になってしんどかったことを正直に言うと、それほど思いつきません。主任になる前から似たような仕事を任されていたので、急に何かが増えたという感覚はありませんでした。

それより先に来たのは、「後輩を守る立場にならないと」という感覚でした。

異動1年目のとき、理不尽な指示をしてくる医師に対して、当時の主任の先輩が間に入って私を守るように話してくれたことがありました。そのときのことが今でも残っています。主任になったとき、まずそこに近づきたいと思いました。

スタッフとの距離感―仕事では締める、プライベートは変わらず

関係性は大きくは変わりませんでした。ただ、馴れ合いになってしまうのは違うと思っていたので、仕事上では締めるときは締めることを意識するようになりました。主任になる前よりも、仕事の場面ではとっつきにくくなったかもしれません。

一方で、プライベートでは以前と変わらない関係でいられていると感じています。オンとオフで切り替えるというより、自然とそうなっていった感じです。

給与のリアルは、正直に言うと

管理職手当はつきます。ただ、金額は数千円程度です。責任が増えたことを考えると、「わりに合うか」と言われると複雑な気持ちになります。

大学病院PTの給与全体については別の記事に詳しく書きましたが、主任手当はそのうちのほんの一部です。

「昇進したくない」時代に、主任になってよかったと思っている

責任を取りたくないから昇進したくない、という考え方は理解できます。責任だけ増えて見返りが薄いなら、そう思うのは当然です。

ただ私は、責任ある立場だからこそできることが増えると感じています。他部署に対等に意見が言える、後輩の声を届けられる、動ける範囲が広がる。それは平社員のままでは難しかったことです。

転職やキャリアの選択も、似たような話だと思っています。責任や変化を避けていると、選択肢そのものが減っていく。主任になってよかったと思えるのは、給与や肩書きのためではなく、動ける範囲が広がったからです。

このままでいいのか」と思いながらキャリアを歩んでいる30〜40代のPTに、この記事が少し届けばと思います。

ABOUT ME
岩さん
岩さん
PTのキャリアと育児の両立を目指すパパブロガー
大学病院に勤務し理学療法士として働いている。主に急性期を担当し、訪問やデイなども経験あり。大学院卒業し、修士取得。認定理学療法は脊髄障害、臨床教育取得済み。育休を2度経験し、仕事と育児の両立を目指し奮闘中。理学療法のキャリアや働きながらの育児について記事を書いている。
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